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どんぐり染め

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 山のツキノワグマに送ってやる予定だったドングリ。スダジイやシラガシ、ミズナラなんかも混ざってます。集めてる団体が「もう倉庫がいっぱいです~」と受け入れをやめちゃったので、何に使おうか考えました。最初は食べちゃおうかなと思ったんです。殻を割って、重曹を加えて茹でて、水にさらしてあく抜きすれば食べられます。でもあく抜きには時間がかかって大変なので、染め物にすることにしました。

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 どんぐりは、ざっと洗って土を落として、軽く踏みつぶして殻を割りました。そのまんまでもいいんだけど、殻だけでなく内側の渋皮や仁にもタンニンが含まれているような気がするので。踏みつぶして割っておけば成分が出やすいでしょう? それから鍋に移して水を注いで煮出します。水温が上がるにつれ水が茶色くなっていきます。しばらくグツグツ煮だしておきましょう。

 その間に布の準備です。今回は木綿を使います。イトーヨーカドーの手芸売り場でメーター200円だったものです。生成で目が細かくて薄手の木綿地です。はたしてちゃんと染まるでしょうか。草や木の色素は木綿より絹や毛と相性が良いと聞きます。木綿を染めるには、豆乳に浸して下地を作ってからすると発色が良くなると聞いたこともありますが、今回は何もせずにそのまま染めてみます。染める前に水でよく濡らして、固く絞っておきます。先にぬらしておくと色素が繊維に染みこみやすくなるらしいです。

 どんぐり汁がいい具合に茶色くなってきたら、ザルで漉してドングリを取り出します。それから先ほどぬらしておいた布を熱いどんぐり汁につけて、汁をよく吸うように箸でなじませます。そのまま数時間放置するのですが、たまに思い出したら様子を見ながら空気にふれさせてみました。空気にふれると酸化して色が濃くなるんじゃないかと思うんですけど、どうでしょうね。

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 ドングリ汁に数時間浸したら、今度は媒染です。媒染というのは、色素を化学変化させて定着させる作業です。ドングリの媒染には、明礬(みょうばん)や鉄釘を使うといいらしいです。鉄を使うと色が黒くなり、明礬だと茶色く染まるようです。今回は明礬を使いました。明礬は薬屋さんに行けば質のよいものを買えますが、なるべく身近にあるものを使いたいので漬物用の焼き明礬を使いました。

 布をとりだしてから、どんぐり汁をあたためかえして、沸騰したところに明礬を加えます。溶けたら布をもどして、そのまま数分ぐらぐら茹でて、火をとめて冷めるまで数時間放置しました。

 汁が冷めたころに布を取り出して絞ってみると、なかなかいい色に染まってます。上の写真は右が染める前の布で、左が染めたものです。でも、まだ安心できません。染まっているように見えても、繊維に定着していないと簡単に落ちてしまいます。水洗いしてみるまで結果はわかりません。

 すぐに洗ってみたいところですが、ここはぐっとこらえて、一晩風にあてて乾かしてみることにしました。食べこぼしの染みだって、直後に洗うときれいに落ちますが、時間がたつと落ちにくくなります。どんぐりだってきっとそうだと思うんです。明日、布が乾いたら洗ってみます。

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 一晩たちました。
 乾いたら、だいぶ色が薄くなってしまいました。とはいえ染める前の布とくらべたらしっかり色がついています。さっそく水洗いしたところ、いくらか色落ちしましたが、布が白くなってしまうほどではありません。ちゃんと染まっているようです。草木染めですから、多少の色落ちは仕方がないと思います。

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 乾かしてアイロンをかけました。渋い茶色に染まってます。繰り返して染めればもっと濃い色になるかもしれませんが、今回はこれで満足です。

 せっかく染めたので、近いうちに何か作ってみようと思ってます。
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by chinjuh | 2004-11-17 01:20 | 草木染め